忍者ブログ
リンク
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


二か月も放置してた! びっくりだー

今凄く忙しいんで

あと一週間は何もできそうにないです

ちょっとはなんかしたいなー

小説のネタも色々あるし

絵も描きたいので

頑張ります

拍手

PR

741c978a.png










明日はボブディラン!!!!

wktkが止まらない!!!!

拍手


1a97c2bc.png










横内なおき風粉子とクロちゃんで許して!!!!

というわけでサイボーグクロちゃん全巻揃いましたよ
全部古本なので安かったー見つけるのに苦労しますた

あと、ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれないを読んだんですが(ネットでね 書籍じゃない方ね
普通に面白かったー
新卒じゃないとやっぱり凄いみたいですね
頑張ろう
今年は就活なんで
夏以降はなかなか更新できないだろうなあ

拍手

「ヤンデレコミュニケーション」


「君が欲しい」
私は呼吸するように口を開く。
「この部屋の中を、君でうめつくしたい」
彼は黙って私の言葉を聞いている。
「馬鹿みたいだし、不気味に思えるかもしれない。分かってほしいなんて言わない」
私はそっと彼の髪に触れた。
「ただ、聞いていて欲しい。私は君が欲しい」
彼は笑わず、嫌な顔もしない。ただ、私を見つめていた。
「この部屋に閉じ込めて、君の声も腕も、指先も、この髪も。君の全て、全ての醜いものだって、全て私のものにしたい」
狂っているかもしれない。そんなことは承知している。それでもいい。
「君が私を好きかどうかも、私が君を好きかどうかも、どうだっていい。ただ、君が欲しい」
それはただの物欲と何一つ変わらないのかもしれない。そこに愛はないのかもしれないけれど。
「私にとって、それが幸せなの」
なんて歪んでいるんだろう。なんて馬鹿みたいなんだろう。それでも私は、こんな私を変えられない。
「醜いよね」
自嘲気味に笑い手を離す。一度だけ深呼吸をした。彼は笑わず、嫌な顔もしない。
彼が不意に、手を伸ばした。私はびくりと体を震わす。
私の髪に、その手が触れた。
「その醜さが」
彼は呼吸するように口を開く。
「僕は欲しい」



10/03/07  もこ
 

拍手

「creato」



水槽にはネオンの街を飼い、ベランダは時計の花が咲き誇る。マンションの下は晴天の空、見上げれば夜の色をした月と星が輝く。
私はぼんやりと木製の椅子に腰掛け、はあと溜息をついた。テレビの中に映っているリンゴが画面からはみ出す。
「あんまり中途半端に出ていると、食べられるよリンゴさん」
私が呟くように言うと、リンゴは慌てたように画面の中へ戻っていった。軽快な音を垂れ流すスピーカーから音符の飴が転がってくる。それを一つ拾おうとして、やめた。
あまり何かを口に入れる気分ではなかったからだ。
ふと天道虫が窓から一匹入ってくる。透明なグラスに彼はぴたりと張り付き、私はそれを見ていた。
「君の名前は?」
天道虫がそっと訊ねる。彼の声は随分間延びしていて、優しい。
「名前は知らないの」
「ああ、そうか。名無し子は今では珍しいものではないのだね」彼は少し間を空ける。「そのショートボブの髪は君に似合っているよ」
「ありがとう」
私はにこりと笑って、手を伸ばす。天道虫はそっと私の指に止まった。
「では、もう行くよ」
天道虫は言った。
「もう少しお話できたらいいのだけれど」
私の言葉に彼はありがとうと呟く。
「けれど、人の時間は虫には長すぎるから」
言って彼はまた窓の外へと飛んでいく。
「さようなら」
私の声は青い風になって、彼をまたどこかへ運ぶ追い風になる。
私は少し寂しくなって、俯き、そして立ち上がる。
彼の止まったグラスを持ち、そしてそれをそっと窓の外へと放り投げた。グラスはふわりと回りながらゆっくりと溶けていく。
私はまた溜息を吐きながら椅子に腰掛ける。テーブルの上の赤い花をぼんやりと眺め、それから水槽の中のネオンの街に視線を移す。
ベランダの時計の花がカチコチと時間を刻む。雨雲の空、隠れた月と星。
どこかで誰かが知らない名前を呼んだ。
誰も知らない、誰かの名前。


10/03/05  もこ
 

拍手

次のページ